スイスのニュースから_160824

1. 配達ロボットの実証実験開始

スイスの郵便事業会社であるスイスポストはBern、Koniz、Biberistで、ロボットによる配達の実証実験を開始した。GPS機能、9つのカメラ、4つのセンサーを搭載した小型ロボットが、自宅から出られない患者に薬を届ける。このロボットを開発したのはStarship Technologyというエストニアの企業で、スカイプ創業者が出資している。

 

2.ニカブ着用禁止法案の準備

右派国民党の関連団体Egerkingen Committeeは、ニカブ着用を禁ずるイニシアティブの準備を開始した。同団体は過去にはミナレット禁止のイニシアティブも提出した実績がある。「我々はスイスにおける自由を守る」とのこと。

フランスを中心に、ドイツやスイスなど西欧各国でムスリムのスカーフ着用に関する議論が盛んだ。スイス国内でも政治家の意見は別れる。同じ政党内でも立場が分かれるなど複雑だ。

News (Aug.23, 2016)

1. 輸入促進プログラムの実施機関がS-GEからSwisscontactへ

途上国からの輸入を促進する国際協力プログラムについて、入札の結果、スイス連邦経済省経済局(SECO)が所管する政府系非営利団体S-GE(スイスグローバルエンタープライズ)から同じくSECO所管の団体であるSwisscontactへ移管されることが決まった。S-GEはこれまで同プログラムを担当していた14名を削減することになる。

 

こうして行政機関がどんどん整理されていくのだな・・・。

 

2.穀物の生産量、昨年比20%減

春に雨が多かったことが原因。パン用穀物は足りているが飼料用については輸入を増やす必要がある。生産量が減ったもう一つの要因は、有機栽培が増えているため。

 

環境や健康に良い有機栽培を増やし付加価値を上げると、供給が足りなくなって輸入穀物が増えるというジレンマ。

 

3. 太陽光発電関連企業、苦境

Swisssolarによれば、関連企業の売り上げ?は10億フランから9億フランに減った。Meyer Burgerは毎年赤字、Sputikは2014年に倒産。

「エネルギー戦略2050年」はまだ承認されておらず、今後のレファンダムも予想され不透明。そのため投資が控えられている。中国メーカーとの競争も非常に厳しい。

 

慎重によく議論して妥協点を探るのがスイス流だが、急激な変化もない代わりに、変化に向けた議論の場合は先行きが見通せず投資が停滞するというデメリットも。